どうも、むーむーです。
図書館で帰ってきた本の棚から本を借りるのが好きです。
この本、最近誰かに借りられたんだな、という前提で入っていくのが楽しいと感じるからです。
そんなテンションで借りたのが、今回の『働く大人の教養課程』でした。
よくあるHOW TO系だと思った
最初はよくあるHOW TO系だと思って借りたのです。
しかし、読み進めているうちに最近の新入社員に対して感じているモヤモヤが晴れていくような気分でした。(笑)
また、自分が時短勤務の時間がない中で「育成」をしてほしいなんて言われ続け、新入社員に積極的にかかわらなければならない中で、この本の内容が
・新入社員への関わり方
・新入社員に何を伝えていったらいいか
この2点において非常に参考になったんですね。
仕事がデキるとは何か
仕事がデキるといわれる人たちがなぜ「デキる」と評価されるのか、7つの項に解体して説明してくれています。
その7つがこちら。
- スタートラインの設定
- 能力
仕事に必要とされる能力のうち自分がたけている能力を把握すること
- 分からないこと
わからない、に面した時何がわからないのかが分かること
- 質問力
答えを教えて、と聞いていませんか?
- 発言力
完成品を提出しなくてもよい
- 書く力
言いたいことはなにか
- 健全な批判
批判を浴びなければ成長はない
ざっとまとめましたので、詳しくはぜひ、本を読んでみてください。
さらに、出版社さんの本の紹介から、この本についての紹介を引用させてもらいます。
「働く大人の教養課程」とは、各種ビジネススキルを専門課程とするならば、
その前の根本の段階のスキルを指します。
働き始めたら、なるべく早いうちに身につけておきたいものですが、
先輩たちはなかなか教えてくれません。
もしかしたら、自分たちも身につけていないからかもしれません。
新人の方はもちろん、中堅、ベテランの方まで読んでおきたい、
仕事で結果を出すための土台を作る知的技法です。
本当にこの紹介の通りの本です。
仕事がデキるね、と言われる人たちは一定数存在します。
私は、自分でいうのもなんですが、社内での評価が結構高いようです。
(私はそうは思わないので。。。)
自分ではあまりチームプレイに向いていない、強めの発言もしてしまうので、なぜなのかと思っていたんです。
チームの輪を乱しているんじゃないかなぁ。。。
と感じていたんです。
しかし、この本を読んで私はこの本のこの部分ができているんだ、という風に思える部分が逆にたくさんありました。
そして、社長もこういう人だ!
ということに気づきました。
社長が求めていることに気づかぬうちに答えていたし、逆にこの会社としてはよかったんだな、と自分に自信が持てました。
というと、自分がすごい人間だぞ!
と宣言しているように聞こえるかもしれませんが、そうではなくできている部分があった。ということですよ。
あくまで一部です。
そして、逆に私の勤める会社にはこの本で述べられている”自己実現しなきゃダメじゃね?症候群”の人ばかりなのです。
それについては後述しますね。
逆に、できていないことに関してはもっとここはこういう風にしたらいいんだ。
とか、こういう心構えでいないといけないんだな。
と、素直にするっと入ってくる内容のことがたくさん書かれていました。
今までの自分を肯定することができたと同時にこれからも何度も読み返したいと思える本だったので、購入しました(笑)
新社会人の方は必携では?
この本があまりにもよかったので、社内の上司や場長に読んでください!
と推薦して回りました。
というのも、先ほど述べた通り、私の勤める会社にはこの本で述べられている”自己実現しなきゃダメじゃね?症候群”の人ばかりだからです。
モヤモヤするな~と思っていたのですが、”自己実現しなきゃダメじゃね?症候群”の人に何をどう伝えたらこのギャップ感が埋まるのか分からなかったんです。
しかし、この本には私や上司達が”自己実現しなきゃダメじゃね?症候群”感じていることが、まさにそうです!っという実例とともに書いてある。
これは。。。!
こういう奴いるいる~!!!!!
という感じで盛り上がりました。。。
”自己実現しなきゃダメじゃね?症候群”の人たちとかかわるにあたって、かなり参考になります。
健全な批判・質問・発言。。。
こういったシーンでこの本に書かれていることを小出しに伝えていけたらと思っています。
もちろん自分にも言い聞かせる自戒の念も込めて。
「この本を、内定者全員に配ったらどうでしょう?」
という声も聞こえるくらいでした。
でも、数年社会人をした今だからこそこの本の内容が入ってくるんじゃないかなぁ。。。
と個人的には思うのです。
内定者の時はきっと全員が自分はできています!って思うのではないでしょうかね。
社会の役に立てる自分である!という希望に満ちていますからね。
最後に
最初は耳障りの言いHOW TO本かと思って手にしてみたのですが、開いてみるとキレ味鋭く、現場をばっさばっさ斬ってくれる本でした。
抽象的な思考ではなく現実的かつ実務に移しやすい内容にまとめてくれています。
私個人としては何度も読み直したいし、子供にも読ませたい!と思うような内容でした。
以前、社会人基礎力に関して少し触れたことがあるのですが、社会人基礎力、の部分を実に落として分解してくれているような内容だと思っています。
因みに社会人基礎力とは経済産業省が2006年に提唱している「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことです。
3つの能力と12の能力要素から構成されています。
3つの能力
- 「前に踏み出す力」
- 「考え抜く力」
- 「チームで働く力」
各能力の中に要素が設定されています。
12の能力要素
「前に踏み出す力」
- 主体性
「物事に進んで取り組む力」
- 働きかけ力
「他人に働きかけ巻き込む力」
- 実行力
「考え抜く力」
- 課題発見力
「現状を分析し目的や課題を明らかにする力」
- 計画力
「課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力」
- 創造力
「新しい価値を生み出す力」
「チームで働く力」
- 発信力
「自分の意見を分かりやすく伝える力」
- 傾聴力
「相手の意見を丁寧に聴く力」
- 柔軟性
「意見の違いや立場の違いを理解する力」
- 情況把握力
「自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力」
- 規律性
「社会のルールや人との約束を守る力」
- ストレスコントロール力
「ストレスの発生源に対応する力」
IT化の進む現代ではすぐに答えがもらえると思っている人も多いですよね。
答えなんてないものにこそ、手間をかけてトライアンドエラーを繰り返して成功ってあるものだと思うんですけど。。。
日本の教育はまずやり方を教えてもらってから、やる。
ですよね。
本来はやってみながらやり方を学ぶべき、と先日テレビで有名な方が言っていました。
AIも出てきて10年後に無くなる仕事まで発表されているような中で、今までの価値にプラスαしながら新たな価値を創造できる人が、求められるようになってきています。
イギリスやアメリカでは、この社会人基礎力に相当する能力に着目した教育プログラムを行っているのだとか。
その流れの中で、少し前の本ではありますが今でも非常に役立つ内容でした。
是非日々の実践に役立てていきます。